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37歳で東京から屋久島に移住した
詩人の山尾三省さんは、
世の中は、「文明の時間(進歩する時間)」と
「自然の時間」(循環する時間)の
2つの時間軸のベクトルで
動いているのだと言いました。

「進歩する時間」とは、
5年前のスマホと現在のスマホでは、
現在のスマホの方が
性能が高いといったような感じで、
時間の経過ともに、
必ず直線的に進歩していく時間の感覚。

それに対して、
「循環する時間」とは、
朝が来たら、また夜が来て、
春、夏、秋、冬と四季が循環して
繰り返すといった感じで、
時間の経過に応じて、
進歩していかない時間の感覚のことを指します。

「進歩する時間」からは、
文明の豊かさを享受し、
「循環する時間」からは、
心の豊かさを享受するわけですが、
この二つの時間のバランスが崩れ始めると、
徐々に人間は不幸になっていく。

現在、多くの人を悩ませている
病気や不安の多くは、
人間が自然から離れて、
都市に移り住み、
テクノロジーなどの恩恵を享受し過ぎて、
私たちの時間が「進歩する時間」に
奪い取られてしまっていることが
原因なのだろう。

世界を飛び回って、
文明の変化を感じながら
生きるのもカッコいいけど、
定型的な生活をして、
毎日同じ道を歩き、
四季の変化を感じながら、
身体に起きている小さな変化を
点検する時間も必要なのだろう。

ライフスタイルを「進歩する時間」と
「循環する時間」で考え、
2つの時間をバランス良く
身体の中に取り込むことが
本当の意味での幸福に
繋がっていくのかもしれません。